利用者との出会いは特に重要

ケアプラン作成までのプロセスに沿って、ケアマネージャーの仕事を考えていくと、始点となる仕事は受付である。利用者との最初の出会いとなる受け付けは、多くの場合、電話での対応になる。利用者は、地域包括支援センターや市区町村の介護保険課で居宅介護支援事業所の一覧をもらい電話をかけて来るのだ。受付では、利用者の名前と住所、連絡先と、相談者の名前、相談内容となる主訴の聞き取りをおこなうのが一般的である。これらの内容を、相談受付用紙に記入する。

利用者の中には、いきなり本題に入ろうとする人もいるが、落ち着いて基本情報の聞き取りを行うことが大事だ。また、事業所一覧表や、地域での口コミなど、相談者が何をみて連絡してきたのかを聞くことで相手がどれくらいの情報を既に得ているかを知ることもできる。介護保険に関する書籍も増え、いきなりこのサービスを利用したいと切り出す人もいれば、不安を話す家族もいるだろう。まずは、相談者の話に、じっくりと耳を傾けることが重要だ。そして、サービスを利用するには、利用者の家族の状況を把握し、契約を結んでケアプランを作成する必要があることを伝え、自宅に伺う日程の調整を行っていく。

利用者はさまざまな事情を抱えて電話および来所をしてきている。最初の応対が、居宅支援事業所の印象そのものなるので注意が必要だ。誠実な明るい声で対応し、困りごとを聞き、ねぎらいを伝え、希望を把握することが大事になる。